サーマルリサイクルってどんなもの?

サーマルリサイクルとは、廃棄物(主に廃プラスチック)を焼却する際に生じるエネルギーを回収し、発電などに利用する手法の1つです。
日本のリサイクル率86%の内ほとんどがサーマルリサイクルですが、このサーマルリサイクルは海外ではリサイクルとしてみなされないことがほとんどです。

なぜ、リサイクルとみなされないのでしょうか?
それは、海外のリサイクル基準が「モノからモノにリサイクルすること」とされているからです。サーマルリサイクルは廃プラスチックを焼却するため、プラスチックに含まれる石炭や石油の燃焼力を得て大きな発電力となる反面、発がん物質である「ダイオキシン」や排ガスが発生します。近年では、技術発展によりこれらの発生を抑えられるようになってきましたが、それでもダイオキシンや排ガスが発生するという事実は変わらず、人にも環境にも悪影響を及ぼします。
こういった問題点があることも海外でリサイクルとみなされない理由の一つだと考えられます。
このサーマルリサイクルを除くと日本のリサイクル率はわずか19%ほどに落ちてしまい、OECDの2013年のデータによると日本のリサイクル率は加盟国34カ国中27位タイです。
リサイクル率の高いドイツや韓国・オーストラリアを参考に、日本も「モノからモノにリサイクルする」リサイクル率を向上させることが必要だと感じます。