ケミカルリサイクルについて

最近は廃プラスチックの問題がネットやニュースでよく話題に上がります。
ケミカルリサイクル(化学的再生法)とは、廃プラスチックを分子に分解して化学原料としてリサイクルすることです。
この工程を経ることで、プラスチックの劣化を気にせず、常に新品のプラスチック製品として利用することができます。

ケミカルリサイクルの手法としては油に戻す「油化」、ガスにして化学工業原料とする「ガス化」、製鉄所で還元剤として使用する「高炉原料化」、コークス・炭化水素油・コークス炉ガスを得る「コークス炉化学原料化」、化学的に分解して原料やモノマーに戻し、再度プラスチック製品に活用する「原料・モノマー化」があります。
これらの技術によって廃プラスチックは、以上5種の姿に変わることができます。

日本のプラごみリサイクル率は84%と言われていますが、その割合のうちケミカルリサイクル率はわずか4%です。分子に分解する工程に大掛かりな工場がいるため、資金やエネルギーにかかるコストが多いというデメリットもあり、日本でケミカルリサイクルが発展するにはまだまだ時間がかかりそうです。

リサイクルされ、新たなものへ生まれ変わった製品は様々な繋がりを経て私たちのもとに届いていることでしょう。その繋がりを絶やさないようにするためにも、まずは分別のご協力をよろしくお願いいたします。